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お色気小咄 30



腹の内

 さる所の生まれ子、生まるるよりすぐに、大人のように、いろいろなことを言うゆえ、めずらしがり、人が集まりて話をするうち、一人が子に向かいて、
「腹のうちにいたときのことも、おぼえがあるだろう。どのような心持であった」
と問えば、かの子が言うには、
「腹のうちは八、九月ごろのようだ」
「そりゃ、どうして」
「ちょうど、あつくもなく、寒くもなし、そうしておりおり下から松茸がはえる」

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