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お色気小咄 7



豆ずくし

 「ご隠居さん、こんちはァ」
「おお、八っつァん、お上がり。なンだね?今日は-----」
ヘエ、ご隠居さんに一つうかがいてえんですが、夜這いってものがありますね。あいつンことを豆泥棒ともいうと聞いたんですが、どういうわけで、夜這いが豆泥棒ってんです?」

「ヘンなことォ持ちこんで来やがったナ。豆泥棒というのはナ、あア、女の----あのところをだナ、豆ってえんだ。ナ、だから、豆泥棒じゃァねえか」
「-----あっ、なるほど、豆ねえ、えへへッ、ちげえねえや、ご隠居さん、いい年して、よくそんなこと知ってるね、このスケベじじい!」
「なンだ、おまえが聞きに来たんじゃないか------」

「するってェと、うちのかかアなんかァ、さしずめ、何の豆だろうねえ」
「あア、おまえンとこのよめさんは、素人だからナ、白豆だな」
「ははア-----。すると、芸者なんかは----」
「もちろん、玄人だから、黒豆だ」
「フーン、じゃ、横丁の小唄の師匠みてエな大年増は?」
「ありゃァ、まア、ナタ豆てえとこだな」
「ナタ豆か。うまく言いやがる。下駄屋のお美代坊みてエな小娘は?」
「おしゃらく豆、ハジキ豆かナ」
「そいじゃ、ご隠居さん、天人、天女なンてエのは、なンの豆です?」
「あ、ありゃ、ソラ豆・・・」

定本艶笑落語 小島貞二編より

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